大徳寺 塔頭めぐり(3) 「まつ」ゆかりの優美な芳春院 京都紫野

大徳寺塔頭の中で普段は非公開だが、期間限定で特別拝観できる場所がいくつかある。
大徳寺の最も北に位置する芳春院(ほうしゅんいん)もそのひとつ。

ちょうど2011/11/10〜11/30秋の定期拝観が行われていた。
拝観料500円
境内へ向かって山門をくぐると、錦色の美しい木々が迎えてくれた。

綺麗な石畳と手入れの行き届いた緑の心地よい小経。

高桐院や龍源院と違って、特別公開中のお寺は、基本的に境内での写真撮影は禁止。
しかし、案内の人が必ず待機していて、詳しく分かりやすく説明をしてもらえるので嬉しい。
加賀の前田利家正室「まつ」=「芳春院」が、
玉室宗珀(ぎょくしつそうはく)を開祖として建立したお寺。
前田家の菩提寺でもある。
仏前で座って聞いた「まつ」の数々のエピソードは面白かったし、
各建物の見所や逸話などをピンポイントで教えてくれるので、理解しやすく印象にも残った。
まつや利家の像や絵もあり。
加賀らしく、全体的に優美!
中でも、京都四閣のひとつ呑湖閣は必見。
(京都四閣とは、金閣銀閣・芳春院の呑湖閣・西本願寺飛雲閣とのこと。)
美しい月を写すように設計された水庭、琵琶湖の水を呑むかのような呑湖閣の風景はとても雅〜☆
昔に比べて今は、池庭の大きさはかなり小さくなったらしい。
当時の華やかさを偲ばれる。
方丈と呑湖閣を結ぶ打月橋、飽雲池、茶室・落葉亭、
方丈前に広がる枯山水の「花岸庭」など・・
「芳春院」をはじめ、それぞれの魅力的なネーミングにもいわれがあって、かつ華がある。
無駄のない他の禅寺とはちょっと違った雰囲気、
女性らしい優しさをも楽しめる芳春院でした。

外の、土塀もなにげに素敵♪
大徳寺塔頭 芳春院】 京都市北区紫野大徳寺町55
075-492-6010