大徳寺 塔頭めぐり(2) 龍源院の静かなる禅庭 京都紫野

大徳寺塔頭のうち、
高桐院と同じく常時拝観できる龍源院(りょうげんいん
拝観料350円

大徳寺山門のすぐ前にあり、大徳寺中で最も古い寺である。

龍源院は、枯山水のお庭が多く、紅葉はほとんどない。
だからか、人が少なくて実に静かだった。

心洗われるような静寂の中、禅庭を見る。
室町時代禅宗方丈建築(メインの建物は四角で、周りに廊下がある)の遺構を完全に残す。
「竜の図」の襖絵

礼の間

重要文化財である方丈を囲み、4つの個性あるお庭がある。
観る人のその時の心のあり方で、様々な捉え方ができるらしい。
一番大きな、南庭
「一枝坦(いっしだん)」というお名前のお庭。

余計なもののないすっきりした景色は、いかにも禅寺って感じ。
草木がないのに、なぜか動きを感じる庭。

白い砂が大海原を現しているらしい…う〜ん。なるほど。
どこから見ても、どこを切り取っても、絵になる。

完璧なる配置に感心しました。
右に回って、西側の開祖堂前庭

さらにぐるりと、北庭「竜吟庭」

青々とした苔と石を挟む木が、生命力を感じる。
南庭の無機質な感じとは全く違う表情。
対比させ、何かを感じ、悟りを体得すべきなのだろうか…
禅の教えはあまり知らないので、深くは読み取れなかったわ。
東側の壺石庭
「東滴壺(とうてきこ)」という可愛らしいお名前

これは、なかなかの見もの!そして、有名らしい。
なんたって、日本で一番小さな壺庭!
ちっちゃいけど、きちんとしていて、ピンと背筋が伸びるようなお庭。
底知れぬ深淵に吸い込まれそうになる…とパンフには書いてある。うんうん。
格調高く、おしゃれ。
現代なら、有名建築デザイナーが狭地空間を生かして創作した庭〜☆
…みたいな感じだと思うが、
これがずっと昔から存在し、愛されてきたなんて、
日本人の美的感覚は、
変わらないなー素晴らしいよなー
と思いました。
東滴壺から廊下を挟んで、創建当初から現存している古い野井戸「坦雪井」

井戸の隣の書院には、椅子があり休憩できる。

こちらの南軒下にも小さなお庭あり。
「阿吽(あうん)の石庭」=(こだてい)というお名前

ふっくら座り心地の良い椅子から、ゆったりと見る。
阿の石と吽の石あり。(これは、阿のほう)

これは、聚楽第の基礎石が使われているとのこと。
さりげないんだけど、
京都の歴史ってやっぱりすごいなー☆
大徳寺塔頭 龍源院】 京都市北区紫野大徳寺町82
075-491-7635