小人の世界を楽しむ「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」 兵庫県立美術館

兵庫県立美術館で開催中(2011/7/23〜9/25)
「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」を観にいく。

昨年のジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」で描かれた小人の世界が、
巨大なセットとして兵庫県立美術館の展示室に出現。

『現実(リアル)と虚構(ファンタジー)を融合(フュージョン)させる』
セットを製作するのは、独特の世界観を持つ今注目の映画美術監督種田陽平
ジブリメインの展覧会ではなく、映画セットの素晴らしさや芸術性を発見できる展覧会でもあった。

大きく分けて、前半のジブリエリアと、後半の種田陽平の技エリアに分かれる。
・前半のメインは、アリエッティになれる家!

文句なしに、超楽しい〜☆☆
そして、すべてがめちゃ可愛い♪♪
暮らしに必要なモノを人間から借りてくる「借りぐらし」を営む小人アリエッティとその家族の、慎ましいが素敵なお家。
小さなモノと大きなモノが混在して、それが余計にファンタジー感を増幅させる。
緻密に計画され製作された、質の高いセットの効果によって、我々が連れていかれる世界は、
とても不思議で、とても魅力的だった。
ジブリの世界を体感できるって、凄いわー☆
前半にはその他にも、スタジオジブリの背景原画やイメージボードなどの展示あり。
(当然だが、ため息の出る出来ばえ!)
借りぐらしのアリエッティ」製作に伴うエピソードなども面白かった。

・後半は思いっきり「種田陽平(たねだ ようへい)」!
種田陽平が手がけた数々の実写映画美術の仕事について、場面写真やセット模型などとともに解説付きで紹介している。
映画美術の種田陽平、それまで知らなかったのだが、
手がけた作品「スワロウテイル」「不夜城」「キルビルVol.1」「THE有頂天ホテル」「フラガール」「ザ・マジックアワー」「悪人」などは、どれもよく知っている!
思えば、共通したものがあるような。
独特の重めの色使い、リアルで実によくできているんだけど、どこか現実離れしたような浮遊感のある、映画セットや背景。
それが映画のストーリーに深みを持たせ、エンターテイメント性を高めているのだと思った。
特に「キルビルVol.1」は、衝撃が強くて忘れられない映画だが、今でも映画セットの印象が鮮やかに残る。
精魂こめて作られたセットの現物は、映画製作終了と同時に壊される…
でも、映画と共にずっと心に残るのを実感した。
「悪人」で妻夫木くんと深津ちゃんが逃げ込んだ灯台がセットであったのには驚いたが、
ふたりが実際に書いた落書き風の絵(壁の一部)をそのまま持ってきて展示していたのも目を引かれた。
(わりと日が浅いからかな〜)

兵庫県立美術館の前には、東京などでも開催されていた「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」
会場の広さの関係か?入りきらなかったのか?
東京展では会場内に配置されていた椅子と靴が、こちらでは会場外に置かれていた。
椅子は、

実は、こんなん〜

靴は、

こんなん〜(笑)

だから、前半(ジブリ部)は、小さい子供さん、とても喜ぶと思うわー
映画「借りぐらしのアリエッティ」を娘は観ていたが、私は観ていなかった。
それでも、ふたりとも、とっても楽しんだしね〜☆