逸翁美術館2011秋季展(前期)大江山酒呑童子の少し怖い絵巻

池田駅から北へ少し向かって(徒歩約10分)
静かな住宅地の中、逸翁美術館へ行く。

阪急電鉄創業者小林一三氏のコレクションを展示した美術館

秋季展『絵巻−大江山酒呑童子・芦引絵の世界』開催中
【前期】2011/9/17〜10/23
【後期】2011/10/25〜12/4

小林一三氏(雅名:逸翁)の絵巻コレクションの中で、双璧をなす「大江山絵詞」と「芦引絵」
大江山絵詞」とは、源頼光らが悪い酒呑童子を退治する様を描いた絵巻物(いわゆる鬼退治)、
「芦引絵」とは、僧侶と稚児の恋愛を描いた絵巻物(いわゆる稚児物語)とのこと。
【前期】では「大江山酒呑童子」、【後期】では「芦引絵」をメインとして、その他歴史ある絵巻の数々が展示される。
【前期】で開催中の「大江山絵詞」(=「大江山酒呑童子」)を見る。

お伽話として有名な酒呑童子の物語とのことだが、実はまったく知識がなかった。
でも、お話の内容はちゃんと解説が表示されているし、絵そのものが見て理解しやすいので大丈夫〜
『昔話の絵本の、巻いたもの』
そんな感じで気楽に見ることができる。

酒呑童子を描いた絵巻は、その住居を大江山にするか、伊吹山にするかで2系統に分かれる。
大江山にしたもので最古の作である、逸翁美術館所蔵の「大江山絵詞」
伊吹山にしたものの代表作である、サントリー美術館所蔵の「酒呑童子絵」
サントリーから借りてきたものを、逸翁のと並べて対比させることによって、
実にうまく、興味をそそるように展示されていると感心した。
(解説の内容も読んで分かりやすい!)
結果、さらに絵巻についての理解を深めることができたように思う。
だが、酒呑童子の絵に関しては、おどろおどろしくて、かなりのグロテスク!
ドバーっとか、ドヒャーとか、グジョー、って感じ・・・
細く柔らかいラインとソフトな色合いの日本画であり、ぱっと見には目に優しいのだが、じっくり見ると驚いたわー
大江山酒呑童子インパクト大!
他には、竹取物語などほんわか系の絵巻もあったが、酒呑童子の怖さが何よりも印象的でした。
古き時代、人々が畏れるものは今よりもずっとずっと多かったのだろうな〜

明るい逸翁美術館の外にはマグノリアモクレン系)の木があった。
 
中にはマグノリアホール(貸しホール)があったなー
逸翁美術館大阪府池田市栄本町12-27
072-751-3865